Kデスクトップ環境

第 2章序文

2.1. 序文

KWord とは、フル機能の WYSIWYG (What You See Is What You Get) 対応のワープロ/DTP (Desktop Publishing Program)ソフトです。

KWord は、K Desktop Environment のための K Office スイートの一部です。他の K Officeアプリケーションには次が含まれます:

KOShell (ツールバー/プログラム スタータ)
KSpread (表計算)
KPresenter (プレゼンテーション作成ツール)
KIllustrator (ベクタドローソフト)
KImageShop (ビットマップイメージ編集エディタ)
KChart (図、グラフ描画ソフト)
KImage (イメージビューア)

全ての K Office アプリケーションは初めから KDE 2.0 の優れた点を生かすよう設計されています。 そのため、KWordは(他のK Officeと同様)ドラッグ & ドロップ、テーマなどの他今日の環境で期待できる優れた先進的な機能をサポートしております。

KWord は、従来のワープロとして、あるいは、シンプルであるにもかかわらず強力な DTP アプリケーションとしても動作します。これが可能なのは、 KWordは、フレームベースのワープロであり、従来の(Microsoft WordWord PerfectApplixware などのような)ページをベースとしたワープロとは異なるからです。

フレームを基盤としたワープロは、ページ内に1つ以上の”フレーム”を作成することで動きます。 各フレームは境界線(写真のフレームのように)のような働きをし、テキストをフレーム内に限定します。 テキストをページ内のどこに配置するのかを正確に決定するために、境界を動かしたり、形状を変更することができます。 フレームの領域を変更するにつれ、このフレーム内のテキストもこの領域内の収まるよう編集されていきます。 1つのフレームと次のフレームを簡単に統合できます。 2つのフレームを繋げた際、フレーム内におさまらないテキストはもう1つのほうに自動的に挿入されていきます。 また、テキストのみならず、 殆ど何でも挿入できます。 1つのページ内には表、図・イラスト、データベース・フォームなどデータなら何でもはいります。 また、1つのページの中には幾らでもフレームが入るので、洗練されており、なおかつ簡単に編集できるドキュメントができます。

KWord ユーザーは、自動配置機能の恩恵を受けることも可能です。 1つのフレームをもう1つの上に配置した場合、下層のフレームのテキストは、新規に作成されたフレームへと自動的に配置されていきます。 この再配置は WYSIWYG の GUI 内で編集されながら行われます。

KWordは(ユーザーオプションを用いての)新規ページの作成も、前のページを元にして自動的にフレーム等を 作成することにより簡易化してくれます。これにより、ユーザーが各ページにおいてフレームをいちいち作成する手間を省けます。

ワープロとしては、インターフェースは簡単なまま、KWordは他にワープロ等でもよく使われる標準的な機能を備えています。 ワープロに搭載されている機能(テキスト入力、太字、斜体、文書整形、印刷等)に加え、KWordは:

KWordの一番よいことろは、もっとも簡単な手紙から、仕事で必要な最も複雑なドキュメントまでの様々な必要性において生産性の高いツールにするために投入された労力でしょう。